関係者様
冬が駆け足で近づいて来る気配を感じます。皆さんお元気でご活躍のことと
存じます。『山崎通信』第36号をお届けいたします。
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____山__崎__通__信____________2006.12.1_第36号
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┃夕張からの手紙
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「ぼくは北海道の夕張という町の小学5年生です。いまとても困っています。
ぼくたちが通っている小学校がなくなる、といきなりお父さんからきき
ました。それだけではありません。小学校を卒業したら行くはずの中学校も
なくなるらしいのです。ぼくたちの学校だけではありません。夕張にある
小学校は一つだけ、中学校も一つだけ、あとは全部なくなるらしいんです。
そんなことになったら、ぼくはとても遠いところまで通わなくてはいけなく
なります。むりです。これから雪になります。いまの小学校に行くのさえ
とても大変なのに、あんな遠いところまでいけません。ぼくには、1年生の
妹がいます。妹があんなに遠くまで学校に行けるはずがありません。
学校だけではありません。プールも体育館もなくなるらしいのです。水泳の
練習もマット運動やバレーボールもできなくなります。図書館もなくなる
らしいのです。ぼくの家にはあまり本がありませんから、夏休みの宿題を
するときには図書館に行っていました。なくなったら困ります。美術館も
なくなるそうです。ぼくはいいのですが、絵が好きな友達はがっかりして
います。
どうしてぼくたちのものがみんななくなってしまうのですか。お父さんは
夕張にお金がないから、といいますが納得できません。どうして町にお金が
ないとぼくたちのものをみんななくすのでしょうか。ぼくたちは、一生懸命
勉強しました。やっぱりわかりませんので、インターネットで調べて手紙を
書きます。
夕張は借金を返せなくなったからだ、とききました。不良債権だ、ときき
ました。でも、不良債権というのは、大きな銀行とか会社にすごくいっぱい
あって、国民の税金で損を埋めたとわかりました。だから、大きな銀行とか
会社はそのまま残ることができたそうです。銀行に預金した人たちのお金も
守られたそうです。それで景気がよくなったそうです。それなのにどうして、
夕張は守ってもらえないのですか。どうしてぼくたちは守ってもらえないの
ですか。どうして真っ先に子供のものを取り上げるのですか。
遠い小学校に通わされたぼくや妹が吹雪で死んでしまってもいいということ
なのですか。社会の時間に習いました。国民には教育を受ける権利がある
そうです。憲法で決まっています。それが小学校と中学校の義務教育だそう
です。どうして、それなのにぼくたちの学校をなくすのですか。夕張の子供
は日本人ではないのですか。
お金がないといいますが、えらい東京の人がお金を使えといったから使った
んだ、とお父さんはいいました。どうして、その人たちが助けてくれないの
ですか。
お金がなくなったら、真っ先に子供の物を取り上げる。そんな世の中を、
ぼくが大きくなったらきっと変えたいと思います。」
こんな手紙が北海道の夕張から来そうです。
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● 次号は2006年12月下旬にお届けいたします。どうぞお楽しみに!
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