戦後の日本は、大都市に集めたヒト・モノ・カネによって
優秀な製品を安く作り、輸出で得た富を公共事業や補助金で地方に分配してきました。しかし、そうした時代は財政破綻と中国の台頭により終わりを告げようとしています。
現在の日本の経済政策は、東京中心というこれまでの路線をさらに強化しています。その一方で、ますます増加する製造業の海外進出により、地方の雇用減少が懸念されます。
中央からの分配を待つのでなく、地方から日本を豊かにする大きな動きが必要であり、その一つのきっかけが農ビジネスです。
農業の発展は美しい環境・国土をもたらし、地域を魅力的にするでしょう。産業としての機能を果たせば人が集まります。食、住、流通、医療・健康、介護、観光、スポーツ、自然環境、といった農業を超えた生活分野での産業が田園で大きく発展し、地方が21世紀のフロンティアになって日本をリードする時代を迎えます。大都市と田園がさまざまな結びつきを強めれば、もっと豊かな社会になります。21世紀に本当に豊かな日本を作るために
は「田園からの産業革命」が必然なのです。 |