山崎養世の日本復活対談
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石川  好
石川  好
石川好(いしかわよしみ)作家、秋田公立美術工芸短期大学学長
1947年、東京都伊豆大島生まれ。
高校を卒業後、カリフォルニアに渡り、農場で働く。慶應義塾大学法学部卒。
異色の経歴を持つ作家であり評論家。国際感覚が欠如した日本人に警鐘を鳴らし続けている。
豊かな国の実現へ向け、地方を変え、国をグランドデザインする
プライベートでも親しくされているお二人が考える、日本復活の手がかりとは? 民主党が高速道路無料化をマニフェストに掲げ、総選挙が間近に迫る今、国を変える必要性と手段、あるべき日本の姿まで存分に語り合っていただきました。
作家と金融マンとの出会い
山崎: 石川さんとはある方の勉強会でお知り合いになりました。それまでは、作家としての石川さんしか知らなかったわけです。
大宅壮一ノンフィクション賞の「ストロベリー・ロード」のインパクト。それに「カリフォルニア・ナウ」という新書があります。私はカリフォルニアに住んだ経験があり、現地でこの本を通してアメリカの本質的な部分、社会の底流を実感できました。

石川: そう。勉強会で初対面だったんですよね。山崎さんが金融のレクチャーをしていました。そのときの印象は、
“この人の話には「気」が立っているな”ということ。モノ書きの私は、人が話し、行動するときに立つ「気」、「言気(ゲンキ)」を重要視します。この「言気」は私の造語ですが、言葉の気です。山﨑さんは私がこの数年会った人物の中で、“言気”というものを感じた人でした。
山崎: 私が昨年4月に徳島県の知事選に出馬した際に、今の活動の原点である高速道路の無料化を提案しました。これを選挙戦で訴えたいと石川さんにお話したところ、徳島までわざわざ来ていただいて講演会をやっていただきました。それ以来、親しくお付き合いさせていただいています。
その後、高速道路無料化論を、石川さんが非常に親しくされている菅直人・民主党代表にも紹介していただきました。今年1月、菅さんと石川さんと私で数時間、じっくりと話をすることができました。ここが起点になって、民主党は高速道路無料化論をマニフェストに掲げて、政権交代をうかがう総選挙に臨んでいます。私にとってはあの会談が大きな転機になったと思っています。
「日本列島快走論」と石川 好版「第二の義務教育論」の共通点
石川: 高速道路の無料化論を聞いたとき、「あ、これはいける」という直感が働きましてね。私も1995年に参議院選挙に立ったことがあるのですが、政治的な言語は大きな方がいいんですよ。私はそのときに、日本が2010年までに、65歳以上人口が25%になることを踏まえて、「第二の義務教育論」を訴えたんです。「65歳を過ぎたら、もう一回学校に行くよう、義務教育化するべきだ」とね。これで、ほとんどの高齢者問題が解決できる。なぜかというと、学校に行くことによって、高齢者が街に出ます。高齢者が一番資産をもっているわけですが、お金を使うチャンスがない。そこで、もう一回2年間ぐらい、やり残した勉強をしながらお金も使ってもらうのです。少子化で日本中の小中学校に空き教室がりますから、これも利用することで、医療問題、福祉問題の解決の糸口がみつかると訴えたのです。
山崎: とても独創的で面白い。いまでも、マニフェストに使えますよ(笑)。
石川: 65歳以上がもう一回学校へ行く社会を想像する時と同様に、山﨑さんの高速道路の無料化論を考える時にも、私には絵が浮かんでくるんですよ。出入り口が増えて、あらゆる分野で違う産業が登場するといった変わり様が手に取るようにわかる。これは10年とか20年とかに一度、政治家たちが本気で議論しなければいけない問題だなと、私は理解しました。山﨑さんの無料化論は、日本の将来についてのグランドデザインを考えるうえで、検討するに値する考え方だなと思っています。
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