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問題意識をそれぞれ抱えていたと思います。山崎さんの非常に優れたところは、物事の本質を見抜く力を持っている点です。要するに何を抜けば全部落ちるかを「わしづかみ」に把握している。こういう人は、そうはいません。あのときから日本という国をこういうふうに変えるんだというプランをしっかり持っておられた。 |
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山崎: | あれから4年経ちましたが、今もメデイア関係の勉強会などを通して、とても懇意にさせていただいています。 |
船橋: | 今回の総選挙では、山崎さんの「高速道路無料化論」に民主党が理解を示しましたが、ご当人の山崎さんとすれば、別に政治運動としてやったという感覚はなかったのではないかと思います。日本が今置かれた状態のなかで、一点ここを動かすとすれば、何のテーマで、どれをテコに変えるかということになったときに、高速道路からえぐったわけです。パブリック(公共)部門に対し、政策体系とともにアイデアを出した。あとは、どの政党が飛びつくかという競争の話で、それに民主党が飛びついた。政党間で競争原理が働いてきたのです。 80年代のアメリカの「レーガン革命」と似たような感じを私は覚えましたね。高速無料化の一点だけじゃなくて、実はその奥行き、広がりのなかに、今の日本が抱えた大きな矛盾、次の運動方針や新しい見解などを感じさせたという意味で、そのインパクトは非常に大きかったと思います。 |