快走論 Q&A
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「クルマ社会」が、いま以上に行き過ぎるのは心配です。それに、どんどんクルマが走ったら、もっと地球環境にダメージが加わるのでは?
山崎養世からの回答
■無料化は理想的な「クルマ社会」の実現にもつながります。排気ガスや交通事故が減ることが期待されるのです。

日本全体の二酸化炭素(CO2)、窒素酸化物(NOx)の排出量の1割程度は、交通渋滞が原因で発生しているといわれています。つまり、アイドリング状態が環境には一番いけないわけですね。無料化は、高速道路の渋滞原因の30%を占める料金所をなくしますから、その分渋滞も緩和されます。
もうひとつ。意外な効果があります。交通事故の80%は市街地で発生するのです。無料化と出入口の増設で、高速道路の利用がいまより格段に高まれば、いわゆる営業車などは市街地を迂回して目的地に直行するようになるでしょう。その分、市街地の交通がスムーズになり、事故のリスクが下がるでしょうね。

■低公害車や事故防止システムの普及を促進することもできます。

日本が世界の最先端を走っている燃料電池車は夢の低公害車です。SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)を民間に完全に開放したあとは、そこに燃料電池車のための水素燃料ステーションを積極的に設けるべきです。またITS(事故防止システム)も同時に研究開発・普及をすすめます。また、大都市圏でロードプライシングを導入するときには、低公害車やITS対応の車には通常の料金を割り引きしたり、場合によっては無料にするなどの対応も考えるべきです。いずれも、高速道路の無料化が理想のクルマ社会の実現に向けた大きなサポートになる例といえるでしょう。
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